クリニックの給与事情

給与について

厚生労働省の調査によると、クリニックで働く看護師の平均年収は492万円となっています。日本人全体の平均年収が453万円なので、それと比べるとクリニックで働く看護師は高水準です。ただし、社会保険料や所得税が引かれるので、実際の手取りは406万円程度となっています。看護師は女性が多くの割合を占める職種です。女性の正社員の平均年収は347万円となっており、その点を加味するとかなりの高収入といえます。平均賞与額については、額面だと84万円、手取りだと70万円となっています。
一方で、看護師全体と比べた場合、病院勤務よりは低い傾向にあります。これは、夜勤の有無などが理由として挙げられます。給与のみを重視するのであれば、クリニックの仕事は向いていないでしょう。しかし、その他のメリットを考慮した上で、クリニックに転職する看護師は年々増えています。特に、仕事とプライベートを両立したい人にとっては魅力的な環境といえるでしょう。

福利厚生について

給与も重要ですが、福利厚生も気になるところです。クリニックの福利厚生は、その他の仕事と比べて特別充実しているわけではありません。しかし、最低限の福利厚生は揃っています。例えば、ほとんどの職場では通勤手当や健康手当、勤続手当などが設けられています。規模によっては食事手当や結婚出産手当なども支給されるでしょう。職場によって福利厚生の内容は異なるので、細かい部分については事前に確認しておきましょう。
次に、休日の取りやすさについてです。クリニックの定休日にもよりますが、基本的には土日祝休みとしているケースが多いです。定休日以外に休む場合は有給休暇の取得が必要ですが、付与されるのは就業してから半年後です。有給休暇の取りやすさについても、クリニックの規模によって異なります。人手が足りているクリニックであれば取得しやすいでしょう。
社会保障については、フルタイム勤務であれば社会保険に加入できます。パートの場合でも、週の所定労働時間が30時間を超えていれば加入できるので問題ありません。ただし、法人化されていないクリニックでは社会保険の加入義務がなかったり、厚生年金が適用されなかったりするので、事前に確認しておくことをおすすめします。社会保険については求人情報に記載されていることがほとんどですが、不安な人は面接の際にも聞いておきましょう。